忙中ニコマスあり

アイドルマスター徒然

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
( --/--/-- --:-- ) Category スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

一時間SS参加作品 

・目標


 その日、765プロの事務室の目立つところに掲げられた半紙に、誰もが息をのんだのであった。


『一日一麺』


 席についたプロデューサーは隣の事務員・音無小鳥に耳打ちされた。

「見ましたかアレ……」
「ええ、小鳥さんも見たということは俺の幻覚じゃないってことですよね……」
 二人して脂汗を流していると、バーンといつもの倍以上の勢いで事務所に入ってきたものがあった。

「おはようございます!」

 いつもは静かに、それでいてしっかりと通る声であいさつをするその人、四条貴音はどういうわけかテンションが高めだった。

「お、おはよう四条さん」

「おはよう貴音……」

「ご覧になりましたか!」

「うん見た」

 プロデューサーの返答に満足気にうなづき、貴音はフンスと鼻息をならさんばかりに腰に手を当てた。

「私はここに宣言します。『一日一麺』! らあめんを頂くのを一日一杯に抑える。単純にて奥深い試練をここに、見えるところにしたためたのです!」

 一日一杯でも一般人は絶対多い、ということをツッコみたくてもツッコめない二人であった。




 
 彼女の両隣に座った美希と響は、衝撃のあまり箸を落とすほどであった。
 その反応に彼女自身も驚く。

「えっ」
「いや、だから貴音、いつもそんな風にラーメン食べてたのか……」
「はい、こころゆくまでおかわりを」
「そ、それはナシなの……」
「どういった所がなしなのでしょう」
「ぜ、全部かな……」
「貴音の『おかわり』はかわいいけど……毎日していたら効力が無くなってくると思うよ?」
「よく……わかりません」
「わわ、そんなに落ち込むこともないさ!」
「しかし、たしかにプロデューサーに甘えてしまっていたのは事実かもしれません」
「そうそう、いつもはスマートに、いざっていう時にババーンって攻めるのがミキ的にはいいと思うの!」
「自分知ってるぞ! それツンデレって言うんだ!」

 ラーメン屋の店主はガールズトークによって伸び続ける三人の麺を目の当たりにしながらブチ切れ五秒前であった。



「プロデューサー殿!」

「は、はいっ」

 貴音はきっとした視線で、尚強い気持ちをぶつけた。

「これは『つん』です!」

「!?」

「そして『でれ』では、通常の倍のおかわりをします!」

「!??」

(これは新しいジャンルかしら……)

 混乱するプロデューサーをよそに、小鳥は既にどうでもいい妄想でこの事態からの自衛を図っていた。

「一日、一麺!!!」

 貴音の掲げる目標は、ただ、ただ暴走する機関車を誘う最終的に崖下に落ちる線路の終着点の如く。




・目標   了



企画元サイトはこちらです。http://ss1hour.wiki.fc2.com/
( 2010/07/31 00:09 ) Category SS | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。