忙中ニコマスあり

アイドルマスター徒然

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一時間SS参加作品 

・帰り道


 小鳥さんから渡されたとある極秘情報は、大変に憂慮すべき事態であった。

「だからってストーカーはよくないと思うぞ……」
「あふぅ、もうあきてきちゃったー」
「ええい、着いてくるとゆーたのはお前らだろうに!!」

「何奴!」
 
 突如振り向いた貴音は、その背後に誰もいないことを確認する。
 プロデューサー達がすんでの所でクリーニング屋の看板に身を隠したからだ。

「だいたい、貴音は真面目なんだから、そんなイケナイことはしていないと思うぞ……」
「しかしこれは小鳥さんからの確かな情報だ。もしそれが本当なら俺はプロデューサーとして奴を止めねばならない」
「ねーねー」
「だから静かにしていろというに! 今日の朝迎えに行ってから事務所にいる間は何もなかった。つまりは、この帰り道に何か秘密があるに違いない!」
「ねーってば!」
「なんだ美希さっきから」
「秘密も何も、ね」

 美希は前を行く貴音を指さす。

「貴音って『歩いて』帰ってたっけ?」

「……おお」
「そうだ! 貴音いっつもじいやさんが迎えに来てたさ!」
「……それはいつごろからだ美希」
「一週間くらい前?」
「今日になって小鳥さんが言ってきたのもうなづけるな……やはりこの道中だ」
「家に帰ってる間もどうかはわかんないよね」
「ぐうっ」
「今日は穴だらけだなプロデューサー……」
「シャラップだ響!」
「お前達はどっちかというと心配はしとらん……やはり」

 プロデューサーは前を行く貴音を見守る。
 なんかえっちな目だねという美希は無視する。

「あれ以上尻が大きくなられては、アイドルとしてはちょっと別路線を進まねばならなくなる……!!」

 無言のチョップを響と美希にくらいながらも、プロデューサーは己の信念をはっきりと口にする。そういう粋な男であった。

『四条さんなんですけど……その、最近ふくよかになっているみたいで』

 小鳥さんのさりげない忠告はこの事務所にとって実は生命線だった。なかなかに鈍感スキルを持つプロデューサーにとっては、彼女らの肉体の微細なバランスに関してはなかなかケアできないのが実情だ。
 そういう意味でも事務員、音無小鳥の裏の仕事とも言うべきアイドルのフィジカルチェックのレーダーに、件の四条貴音が引っ掛かったという訳だ。 

「うまいこと言われてなっとくしかけたけどやっぱりヘンタイだー!」
「安心しろ響! お前のプロフィールがサバ読みだってことはしっかり把握ぐえ」
「いいの、貴音見えなくなったけど」
「はっ!」

 果たして前を行く貴音が見えない。

「どこに行った?」
「今ミキも目をこすってる間に」
「誰も見ていないということか……」

 身を隠せるような物も、路地もまだない。つまり今の道にあるどこかの建物に身を隠した可能性が高い。

 道行く人間がすぐに入れるような入り口を持つの建物は3つ。

「ペットショップと……」
「ケータイショップと……」
「ラーメン屋、か……これは困難だ。姿は見られてはいけないから突入もできんし、出てくるのを待って見つかっても困る……一体どれだ……」
(なあなあ美希)
(なに?)
(どう考えてもラーメン屋だと思うぞ……)
(だよねー)

「貴音はっ! 帰り道に! ラーメンをガッツリ食べて帰るような子でもないし!」
(……なんだかわいそうなだけか)
(ざんねんな感じなの……)

 プロデューサーが泣きながら現実を認めるまでもうしばらくはかかったという。




「期間限定のスペシャル盛りという魅惑の言葉が帰りの車から見えて……申し訳ありません」
「ちゃんとその後調整できたからうらやまし、さすが四条さんだけど、ショックで寝込んじゃったプロデュサーさんとはちゃんと話しておくのよ……」
「はい」

 かくして765プロのアイドルのスリーサイズ今日も保たれたのだった……。




帰り道   了



企画元サイトはこちらです。 http://ss1hour.wiki.fc2.com/
( 2010/07/23 22:42 ) Category SS | TB(0) | CM(0)
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